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MDMサーバーとは?

MDM サーバーとは何ですか?

Apple MDM(モバイルデバイス管理) サーバーは、Apple デバイスと連携して動作するエンドポイント管理ソフトウェアの一種です。macOS を実行するコンピュータや、iOS・iPadOS を実行する iPhone や iPad などのデバイスを対象とします。Apple MDM サーバーの目的は、IT 管理者に対して Apple デバイス群を一元的に管理するためのコントロールポイントを提供し、セキュリティ、構成管理、コンプライアンス、ソフトウェア配布を効果的かつ一貫して実施できるようにすることです。

MDMサーバとMDMプロトコルの仕組み

Appleデバイスを管理するには、MDMサーバーがApple MDMプロトコルをサポートしている必要があります。このプロトコルは、管理者が Apple デバイスに配布できるプロファイルやコマンドを定義しています。

Windows や Android を含む主要な OS すべてに対応する MDM サーバーも存在します。しかし、Kandji のような Apple に特化したソリューションは、macOS、iOS、iPadOS、tvOS を実行するデバイスに対して、クロスプラットフォーム型の MDM ソリューションよりも深い機能と高い管理レベルを提供します。

こうした追加機能を活用するため、多くの組織では Apple の OS を使用するデバイスを管理する目的で Kandji のような Apple 特化型 MDM サーバーを導入し、Windows や Android デバイスの管理にはクロスプラットフォーム型の MDM サーバーを併用しています。これらのクロスプラットフォーム型管理技術は、Universal Endpoint Management(UEM)や Enterprise Mobility Management(EMM)と呼ばれることもあります。また、一部の管理ソリューションでは、MDM の機能を補完または拡張するために、デバイスの種類ごとに設計された独自エージェントを実装している場合もあります。

MDMサーバーのメリットとは?

MDM は、BYOD(Bring Your Own Device:私物デバイスの業務利用)の普及に対応するために登場しました。従業員が個人のデバイスを職場に持ち込み、主に外出先で会社のメールにアクセスするようになったことが背景にあります。デバイスの紛失や盗難によって機密情報が第三者の手に渡るリスクが高まったため、企業はモバイルデバイスにパスワード認証を強制し、必要に応じてデバイスを遠隔で消去できる仕組みを求めました。MDM はこうしたリモート管理を可能にしました。

その後、デバイス管理ソフトウェアのベンダーは、基本的なセキュリティ機能に加えて、構成管理、監視、ソフトウェア配布やアップデートなどの機能を拡張してきました。Apple デバイスを管理する場合、Apple MDM プロトコルの機能を最大限に活用するには、Apple に特化した MDM ソリューションが必要です。クロスプラットフォーム型のデバイス管理ソリューションでは提供できない主な機能には、次のようなものがあります。

  • Apple Business Managerとの完全な統合: Apple デバイスを導入している企業の多くは、デバイス登録のために Apple Business Manager を利用しています。Apple 向け MDM ソリューションと組み合わせることで、従業員向けの Managed Apple ID を簡単に作成できるほか、iOS や macOS の標準的なソフトウェア環境の配布や更新、管理対象デバイスの位置やアクティビティの継続的な監視も可能になります。
  • 自動修復(Automated remediation): 管理対象デバイスで許可されていない変更が行われた場合、Apple 特化型 MDM ソリューションは、デバイスがオフラインの状態でも適切な設定を自動的に復元できます。
  • グループによるユーザ権限管理: 多くの企業では、ユーザを複数の階層やグループに分け、それぞれに異なるアクセス制御設定を適用しています。優れた Apple MDM ソリューションでは、こうしたグループ管理を容易に行えるほか、特定のユーザ向けにカスタムプロファイルを維持することもできます。
  • ソフトウェア更新の自動化: パッチが適用されていないソフトウェアは、サイバー攻撃の大きな侵入口となります。iOS や macOS のパッチ配布だけでなく、それらの環境で動作するアプリの更新も自動化できる点は、Apple MDM ソリューションの重要な特徴です。
  • 規制・コンプライアンスへの対応:  エンドポイントを含む IT インフラがコンプライアンス基準を満たしていない場合、企業の責任リスクは増大します。優れた Apple MDM ソリューションは、Apple デバイスが ISO/IEC 27001 などのコンプライアンス基準に適合しているかを管理者が確認しやすくするツールを提供します。

MDM ソリューションの主なメリットは、デバイス登録などの繰り返し作業に費やす管理者の時間を削減できることです。Apple 特化型 MDM サーバーを使用することで、ユーザデバイスのセットアップのスクリプト化や、特定の Apple ユーザグループ全体に影響する設定変更の適用など、Apple 固有の管理タスクを自動化できます。

Apple MDMサーバーのセットアップと構築方法

MDM サーバーは通常、オンプレミスではなくクラウドベースのソリューションとして提供されています。クラウド MDM の導入を開始するには、管理者が Apple の法人アカウントを作成し、Apple Business Manager で使用する MDM ソリューションを指定します。

次のステップは、APN(Apple Push Notification)サービスの設定です。これにより、MDM ソリューションが Apple デバイスと通信できるようになります。この設定には、Apple Business Manager を通じて発行された Managed Apple ID を使用して APNs 証明書を作成する必要があります。MDM システムは、Apple Business Manager に登録されているすべてのデバイスを自動的に登録できます。Apple Business Manager には、組織が購入したすべての Apple デバイスの記録が保存されています。

その後、管理者は Apple のアプリやブックをダウンロードできるよう MDM サーバーを設定し、必要に応じて登録済みデバイスへサーバーから配布できるようにします。MDM サーバーは、組織が利用しているディレクトリサービス(Microsoft Active Directory など)と統合し、ユーザーディレクトリを自動的に同期することも可能です。これらの設定と構成が完了すると、管理者はセキュリティポリシー、認証方式、アクセス制御をユーザーおよびそのデバイス全体に対して実装・適用できるようになります。

Apple デバイスを大規模に管理する

エンドユーザが数名を超える組織では、MDM の導入が不可欠です。MDM がない場合、デバイス管理は常にトラブル対応を伴う手作業中心の運用となり、セキュリティや規制コンプライアンスにも悪影響を及ぼします。ソフトウェアやプロファイルの更新配布などの自動化された機能は、管理者の作業時間を大幅に削減できます。また、一般的な権限やアクセス設定のテンプレートも、管理の効率化に大きく役立ちます。

Apple に特化した MDM サーバーは、Apple デバイスを深いレベルで管理できる機能を提供します。しかし、Apple デバイス管理向けに設計された MDM サーバーにもさまざまな種類があります。Apple 管理者は、自社に最適な Apple MDM サーバーを見つけるために、各ソリューションを比較・評価する必要があります。

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